HQシリーズをLogicシリーズで使用する場合には、次のような制限事項があります。
※この資料は、Logic Audio バージョン4.8.1およびバージョン5.1.3において動作確認をし作成されています。最新のLogicの動作については、Logicに付属のドキュメントをご覧ください。
HQ-GM2/HQ-QTと、HQ-ORで対応の状況に違いがあります。また、Logicのバージョンによって、若干動作が異なる部分もあります。
ただし、いずれもシンセの発音そのものには、問題ありません。
HQ-GM2 HQ-QT HQ-OR バンクの切り替え Logic4・・・×
Logic5・・・○Logic4・・・×
Logic5・・・○○ パートボリュームの設定 × × ○ パートパンの設定 × × ○ CCによるパラメーター設定 × × △*1 RPN/NRPNによるパラメーター設定 × × × オートメーション △*2 △*2 × 添付デモ曲(SMF)の再生 × × △*3 *1:Logicで使用可能なCC#にパラメーターを割り当てることで対応できます。
*2:オートメーションのパラメーターは128段階(0-127)に丸め込まれます。
また、オートメーションを使用可にした場合、曲中に含まれるCC#65~CC#127により、意図しないパラメーターが変更される可能性があります。
*3:そのままでは再生できませんが、Logic専用のマップに合わせてSMFを修正すれば対応可能です。
■ Logicで使用可能なコントロールチェンジについて
Logicでは、LogicのPlugInの仕様により、コントロールチェンジメッセージの一部をVSTi側で受信することができません。
- Logic 4シリーズで受信可能なコントロールチェンジ CC#0-2, 4-6, 11-24, 64
- Logic 5シリーズで受信可能なコントロールチェンジ CC#0-64 (CC#7,10を除く)これにより、HQシリーズを使用するにあたっては、以下のような制限があります。
- バンクセレクトLSBが受信できないのでバンクの切り替えができない(Logic 4)
- パートごとのボリューム、パンの設定ができない
- 受信できないコントロールチェンジによるパラメーターの設定ができない
- 添付のデモ曲(SMF)を正しく再生できない
■ VSTオートメーションについて
Logicでは、VSTオートメーションの記録にCC#65以降のコントロールチェンジが使用されます。
これにより、HQ-GM2/HQ-QTを使用するにあたっては、以下のような制限があります。
- オートメーションで記録されるパラメーターが、128段階に丸め込まれる。
- CC#65以降のコントロールチェンジを使用した曲を再生すると、意図しないパラメーターが変更される可能性がある。
- 添付のデモ曲(SMF)を正しく再生できない
※なお、HQ-ORでは、VSTオートメーションを使用しませんので、影響はありません。
■ HQ Orchestralでの対応について
HQ-ORでは、HQ-ORの各パラメーターに任意のコントロールチェンジを割り当てることができるようになりました。
この機能を使うことで、Logicでも(受信できる範囲の)コントロールチェンジを使って、ボリュームやパン、各種パラメーターの設定が行えるようになります。また、Logic専用にコントロールチェンジの割り当てを行ったマップもあらかじめ用意されています。
このマップを選択した場合には、全バンクをCC#0で切り替えることができるようになりますので、CC#32を使用できないLogic 4シリーズでも、音色の切り替えが自由に行えるようになります。
この辺りの詳細については、オンラインヘルプのMIDIインプリメンテーションに記載されていますので、そちらをご覧ください。また、HQ-ORでは、オートメーション(パネル上の操作を記録する機能)の実現にコントロールチェンジを使用するようになりましたので、意図しないパラメーターが変更されることはなくなります。
ただし、残念ながら現在のLogicシリーズでは、プラグインからのMIDIメッセージを記録できないため、オートメーション機能は使用できません。