音程がずれている、あるいは音程が安定しない場合には、以下の点をご確認ください。
● マウスピースがきちんと差し込まれているかどうか
アコースティックのサックスとは異なり、差し込み具合でチューニングすることはできず、マウスピースをきちんと最後まで差し込む必要があります。
マウスピースがきちんと差し込まれていないと、音程が不安定になったり狂ったりすることがありますので、凹凸が隙間なくぴったり合うように差し込んでください。
マウスピースをしっかりと差し込むことで音程が安定し、また、バイト・バーを使ったビブラートが適切にかけられるようになります。
なお、マウスピースが差し込みにくいときは、市販のリコーダー・クリームを少量塗ると着脱しやすくなります。
●マスター・チューニングを変更していないかどうか
マスター・チューニングの初期値は、A = 440.0Hz です。
マスター・チューニングの設定を変更/確認する場合は、[MENU]ボタンから「M.Tuning」を選択してください。
●Bite Adjust(バイト・アジャスト) や Bite Sens (バイト・センス) を変更していないかどうか
AE-10のバイト・センサーは、「AUTO」 (初期値)で正しく演奏できるようになっています。
ビブラートをお好みのかかり具合でコントロールしたい場合は「Bite Adj」や「Bite Sens」などで設定できますが、バイト・センサーは非常に緻密であるため、適切に調整しないと音程が安定しません。
また、電源を入れるときは、マウスピースに触れずに電源スイッチを 「ON」 にしてください。
● バイト・バーがリードに当たっているかどうか
マウスピースを横から見たときに、バイト・バーの先端がリードに触れている状態が正常です。
バイト・バーが曲がっていたり向きがおかしくなっていたりすると、マウスピースを横から見たときにバイト・バーの先端が見えなかったり、リードに当たっていなかったりします。このような状態では、音程を正しくコントロールできません。
※ バイト・バーの修正が必要な場合は、お近くの弊社製品取扱店まで修理をご依頼ください。
● Bite Ctrl について
トーンによっては、バイト・バーでビブラートがかけられる設定になっています。そのようなトーンを演奏する際に、音程が不安定になることがあります。
※ 演奏者自身でビブラートをコントロールする必要がない場合は、Bite Ctrl を「OFF」に設定してください。
※ 電源を切っても変更内容を保持しておくには、トーンの保存が必要です。
なお、AE-10 のシステム・プログラム Ver.2.20 以降では、バイト・センサー (BiteSens) の感度を調整することができます。
Bite Ctrlを 「PIT1」 や 「PIT2」 に設定して演奏した際に、バイト・センサーの効果がかかりすぎて音程が不安定になる場合は、BiteSensの値を小さくしてお試しください。
そのほか、音程の下がり/上がり具合を個別に調整できる Pit Down/Pit Upなどのパラメーターも追加されています。 「AE-10 Ver.2.20 追加/変更機能のお知らせ」 をご覧の上、各項目の調節をお試しください。