JV-1000本体は8パート、VE-GS1は16パートを持っていますので、VE-GS1装着時には合計24パートの演奏能力があります。しかし、両者を演奏させるMIDI信号のチャンネルは1~16ですので、信号のルートが1系統の場合は、16種類のデータの区別しかできません。JV-1000シーケンサーでは、各トラックのデータの出力先を区別し、16以上のパートの区別を行うことができます。
シーケンサーセクションからのMIDI出力先を2つ持っており、各トラックのデータをどちらのMIDIアウトに出力するかを指定できます。つまり、「トラック1のデータはMIDIアウト1へ、トラック2のデータはトラック2へのみ出力する」といった具合です。(取扱説明書シーケンサー編P.74参照)
※初期設定では全トラックのデータが、両方に出力されます。
VE-GS1を装着するソケットのわきには、小さなスイッチがあります。このスイッチにより、エクスパンションボードが、シーケンサーセクションのどちらのMIDIからデータを受信するかを設定します。初期設定は「2」で、MIDIアウト2からデータを受信します。JV-1000本体の音源は、MIDIアウト1からデータを受信しますので、この設定のまま装着すれば、シーケンサーから本体音源とボードへのMIDIデータのルートが区別できます。
上記の機能により、JV-1000本体の音源とエクスパンションボードそれぞれに対し、全てのMIDIチャンネルが使用でき、最大24パートの演奏が可能になります。
同じMIDIチャンネル1のデータでも、トラック1のデータは本体音源を演奏し、トラック2のデータはエクスパンションボードを演奏することができます。ひとつのトラックには16チャンネル分のデータが混在できますので、8つのトラックを半分ずつ振り分ければ、エディット作業も十分できるでしょう。
※FUCN-11の設定は起動時に初期化されますが、ソングデータとして保存されますので、データ作成開始用ソングを作っておいて下さい。
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