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カテゴリー/型番

  • No : 81055
  • 公開日時 : 2014/01/10 17:09
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【 SD-90 Home Studio Edition 】 GS 音源のドラム・パートを増やすには、どうすればいいでしょうか?

回答

まず、音源モードを GS に設定します。

次のエクスクルーシブ・メッセージ(GSリセット)を、曲データの冒頭に入力してください。
(Cakewalk のソフトウェアであれば、イベント・リスト内に入力してください)

F0 41 10 42 12 40 00 7F 00 41 F7


次に、11 パートをドラム・パートにします。

次のエクスクルーシブ・メッセージを、曲データの冒頭に入力してください。
(Cakewalk のソフトウェアであれば、イベント・リスト内に入力してください)
11 パートがドラム・パートになります。

F0 41 10 42 12 40 1A 15 02 0F F7



解説 :
音源の 11 パートをリズム・パートに設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージの組み方


 MIDI音源のリズム・パート(ドラム・パート)は通常 10 パート(MIDI Ch10)に設定されていますが、GS 音源ではシステム・エクスクルーシブ・メッセージを使用して、10 パート以外をリズム・パートに設定することで、2つのドラム・マップ(ドラム・セット)を使用することができるようになります。

 リズム・パートを設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージのパラメータは 「USE FOR RHYTHM PART」 です。このパラメータを音源の MIDI インプリメンテーションで確認すると、

アドレス(H) サイズ(H) データ(H) パラメータ 説明 初期設定値(H) 説明
40 1x 15 00 00 01 00-02 USE FOR
RHYTHM PART
0=OFF
1=MAP1
2=MAP2
00 at x≠0
01 at x=0
OFF(Normal Part)
MAP1(Drum Part)

となっています。それぞれの意味を項目別に見ると以下のとおりです。


アドレス(H)

 リズム・パートを設定するシステム・エクスクルーシブのアドレスは 「40H 1xH 15H」 です。中位バイト 「1xH」 の 「x」 の部分には何パート目をリズム・パートに設定するのかを指定するブロック・ナンバー (0~F) が入ります。

パート・ナンバーとブロック・ナンバーの関係

パート・ナンバー ブロック・ナンバー パート・ナンバー ブロック・ナンバー
Part 1 x=1 Part  9 x=9
Part 2 x=2 Part  10 x=0
Part 3 x=3 Part  11 x=A
Part 4 x=4 Part  12 x=B
Part 5 x=5 Part  13 x=C
Part 6 x=6 Part  14 x=D
Part 7 x=7 Part  15 x=E
Part 8 x=8 Part  16 x=F

 上記の表でパート 11 の欄を見ると、「x=A」 となっているので、「x」 の部分には 「A」 が入ります。これをアドレスに当てはめると、11 パートをリズム・パートに設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージのアドレスは 「40H 1AH 15H」 となります。




サイズ(H)

 この項目の値は使用しません。


データ(H)

 リズム・パートを設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージの設定値の範囲は 「00-02」 です。リズム・パートを設定するデータは 「00H」「01H」「02H」 の 3 種類です。
 10 パート以外をリズム・パートとして設定する場合はデータとして「02H(=MAP2)」 を指定しますので、11 パートをリズム・パートに設定する場合のデータは 「02H」 になります。


パラメータ

 リズム・パートを設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージのパラメータは 「USE FOR RHYTHM PART」 です。


説明

 データに対しての説明では 「0=OFF」「1=MAP1」「2=MAP2」 となっています。これは 「データに00Hを指定するとリズム・パートがOFF、01Hを指定するとDrum MAP1、02Hを指定するとDrum MAP2になる」 という意味になります。


初期設定値(H)

 リズム・パートを設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージの初期設定値は 「00 at x≠0」「01 at x=0」 です。これは 「xの値(ブロック・ナンバー)が0(パート10)以外のものは 00H(リズム・パートOFF)、x の値(ブロック・ナンバー)が 0(パート10)は 01H(MAP1)に設定されている」という意味になります。


説明

 初期設定値に対しての説明では 「OFF(Normal Part)」「MAP1(Drum Part)」 となっています。これはそれぞれ 「00 at x≠0」「01 at x=0」にかかっているので、初期設定値(H)の項目から横に見ていく必要があります。初期設定値(H)と説明を合わせて見ると 「10パート以外はOFF(Normal Part)、10パートはMAP1(Drum Part)に設定されている」 という意味になります。

 「OFF(Normal Part)」 とは、通常のドラム以外の音色 (ピアノやギターなど)が鳴るパートのことです。また、「MAP1(Drum Part)」 は初期状態ではパート10が使用していますので、リズム・パートをもう一つ設定する場合には初期状態でどのパートにも使用されていない 「MAP2」 を指定する必要があります。これがデータで 「02H(=MAP2)」 を指定する理由です。


 上記の内容から、音源の 11 パートをリズム・パートに設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージのアドレスは 「40H 1AH 15H」、データは「02H」であることがわかります。
 これをシステム・エクスクルーシブ・メッセージに当てはめると、

F0H 41H 10H 42H 12H 40H 1AH 15H 02H sum F7H

となります。
 データとアドレスが決まったら、チェックサムの計算を行います。

1:データとアドレスの数値を10進数に換算すると、
  40H=64  1AH=26  15H=21  02H=2   になります。
2:これを全て足すと、
  64+26+21+2=113  です。
3:この値を128で割って、余りを求めると、
  113÷128=0…113  です。
4:この値を128から引くと、
  128-113=15  となり、
5:これを16進数に換算すると、
  15=0FH  となります。

この値を「sum」の部分に入力すると、

F0H 41H 10H 42H 12H 40H 1AH 15H 02H 0FH F7H

※数字の後の 「H」 は 16 進数を表しています。実際には 「F0 41 10……」 と数字のみ入力します。システム・エクスクルーシブ・メッセージの入力方法につきましては、お使いのシーケンス・ソフトなどの取扱説明書をご参照下さい。

となり、音源の 11 パートをリズム・パートに設定するシステム・エクスクルーシブ・メッセージが完成します。このデータをシーケンス・ソフト等から音源に送信することで、音源の 11 パートをリズム・パートとして設定することができます。


<補足>
リズム・パートを 2 つ使う場合は、慣例的に 11 パートを指定しますが、アドレスの中位バイトで、ブロック・ナンバーを 「x=A」 以外に設定すれば、11 パート以外のパートをリズム・パートとして設定することも可能です。

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